ページの先頭です

『平成20年度職員採用試験に係る調査委員会』による調査報告

[2014年3月14日]

平成20年度の八幡市職員採用試験に係る収賄罪で前副市長が逮捕、起訴されましたことを受けて、市では調査委員会を設けて独自に調査を進めてきました。その調査結果がこのほどまとまりましたので、お知らせいたします。

報告書 平成20年度職員採用試験に係る調査委員会

1、はじめに

 平成20年度の八幡市職員採用試験に係る収賄罪で前副市長が逮捕、起訴されるという事案が発生した。

このことを受けて市では、二次試験(面接試験)を行った面接官への独自調査を実施し、問題点の把握等に努めることとした。

本報告書は、市長より委嘱された4名の委員で構成された調査委員会が当該事案に係る問題点の把握に向けて、面接官の聞き取り調査、関係書類の確認等を踏まえてとりまとめたものである。

本調査報告が、今後の職員採用試験制度の改善に向けた一助となるよう願うものである。

2、調査の内容

 調査の内容については、職員採用試験として実施された一次試験(筆記試験)が外部の(財)日本人事試験研究センターへ委託されており、試験問題や採点等が内部の影響を受けない仕組みであることが確認できたことから、採用試験の内、二次試験に重点をおいて以下の点について独自調査を行い、調査委員会としての報告書をまとめることとした。

  1. 今回の収賄事案に関係する受験者に関して、前副市長から面接官への働きかけの有無および面接官による影響の有無について。
  2. 現在の職員採用試験制度に関する問題点、改善点等について。

なお、二次試験については、平成20年11月29日に八幡市文化センターで9時から16時の間に実施された。

試験方法は、個別面接と集団面接に分けて行われ、それぞれ3名の面接官により、個別の場合は1名づつ、集団の場合は1回につき4~7名程度の受験者の面接を行った。また、面接官の構成等は人事課で決められ、前日までに各面接官へ当日のスケジュール表として配布された。なお、面接対象の受験者名は封筒に入れられて、当日の試験開始前に行われた面接官の説明会場で担当する面接官に配布された。

3、調査対象

平成20年度職員採用試験の内、二次試験の面接官並びに採用試験関係書類。

4、調査体制・調査期間

(1)調査体制

調査は、本採用試験に関与していない職員の中から市長が委嘱した以下の4名で行った。

 今井興治教育長

 藤林一慶環境経済部長(当時)

 前川博監査・公平委員事務局長(当時)

 小西茂政策推進部次長(当時)

 なお、調査委員長は今井教育長とした。

(2)調査期間

 本事案の調査は、平成21年2月10日から5月29日の間に実施した。

5、調査方法

(1)聞き取り調査

 二次試験を行った面接官の内、前副市長を除く16名について、個別に以下の点の聞き取りを行った。

聞き取り項目

  1. 二次試験に当たり、前副市長から何らかの働きかけがあったかどうか。
  2. 働きかけがあった場合、どういう内容のものか。
  3. 働きかけにより成績に何らかの影響があったかどうか。
  4. これまでにもそうしたことがあったかどうか。
  5. 今回の事案を通して、採用システムの問題点や課題があるかどうか。

(2)書類等の調査

 関係書類の調査については、そのほとんどが捜査当局に押収されていたが、2月13日にその一部が返却された。返却された書類の内、面接試験に係る書類について調査を行い、聞き取り調査との整合性の確認に努めた。

6、状況報告

2月17日、今井委員長より市長に対して、聞き取り調査や書類の確認等により、前副市長に係る今回の事案のおおよその内容が一定明らかになったことから調査状況報告を行った。あわせて来年度採用事務に支障が出ないようこれを速やかに進め、他の受験者の不安解消に努めることを進言した。

7、調査結果

 面接官16名に対して実施した聞き取り調査結果については以下のとおりである。

 聞き取り調査は、まず当該受験者を個別並びに集団面接した6名の面接官について実施した。6名の内、前副市長から何らかの働きかけがされたと説明をした面接官は2名であった。

2名の面接官に行われた働きかけの内容については、以下のとおりである。

1名の面接官は、試験開始前に行われた面接官への説明会が終り、部屋(文化センターの講習室)から出る扉付近で前副市長に呼び止められ、手に持ったメモを見せられたというものであった。ほんの一瞬の間であったが、そのメモには当該受験者の氏名が書かれていたと説明があった。

また、もう1名の面接官は、試験開始前に行われた面接官への説明会が終り、試験会場へ向かう途中の通路で前副市長から呼び止められ、当該受験者の氏名を告げられたと説明がされた。

こうした働きかけの事実や内容については、両名とも他の面接官に対して一切口外しなかったこともあわせて説明がされた。

他の面接官14名については、当該副市長からの働きかけはなかったと説明があった。

次に、働きかけがされた2名の面接官がそのことにより採点に影響があったかどうかについて確認した。

メモを見せられた面接官については、突然のことで大変驚き、どう対応するべきか頭の整理がつかないまま面接に臨んだが、面接での当該受験者の受け答えから働きかけの有無に関係なく合格点がつけられる内容であり、試験結果は働きかけによるものではないと影響を否定した。

また、氏名を告げられた面接官については、一瞬何のことか分からなかったが、すぐに意味が理解でき、同時にそうした行為が信じられず、公正であるべき採用試験で不正はあってはならないとの思いから、面接では一貫して公平な判断に徹したとの説明があった。

次に、これまでにもそのようなことがあったかどうかについては、以前にも二次試験を担当したことのある面接官からはそうしたことはなかったとの説明があった。

次に、職員採用システムについては、面接官の多くが外部からの面接官の登用で透明性を確保すべきという意見が出された。なお、一部ではあるが現在の面接試験に問題があるとは思わないという意見もあった。また、面接時に用いる書類についても一切の書類を当日にしか配布しないようにすべきといった意見や、作文の採点を筆記試験同様に外部委託すべきといった意見が出された。

8、調査まとめ

以上の調査結果を踏まえた当調査委員会のまとめは次に示すとおりである。

 今回の収賄事案に係り、前副市長から面接官への働きかけの有無については、当該受験者の個別、集団を担当した面接官6名の内2名に対して、前副市長から働きかけがあったことが確認された。次に、この2名の面接官が働きかけによって採点に影響が出たかどうかについては、1名は判断に迷い、頭の整理がつかないまま面接に臨んだが、当該受験者の受け答えから働きかけのある無しにかかわらず合格点が付けられる内容であったと説明がされ、二次試験の採点には働きかけの影響を受けていないとの説明があった。

 もう1名は、前副市長の声かけに対して、本来公正に行われなければならない採用試験での不正は行うべきでないとの思いで面接に臨み、採点は公正に行ったとの説明があった。2名は、前副市長からの働きかけの事実はあったものの、採点への影響はなかったと説明したところである。また、二次試験は個別、集団の各3名の面接官の個々の判断によって行われ、仮に1名が上位または合格点をつけたとしても他の2名が合格点に達していなければ不合格になる仕組みであり、他の4名の面接官には働きかけが行われていないことなどから、結果的には二次試験に係わって不公正な採点が行われなかったと判断した。

 次に、現在の職員採用試験制度に関する問題点や改善点等については、今回の事案が監督者たる副市長により行われた点を考慮し、今後においては、内、外部を問わず個人等による恣意的な働きかけが面接官に対して及ばないような工夫、すなわち面接官に外部の人材登用、受験者の匿名化や不正に関する通報または投書窓口の設置などによる防止策をとるべきと考える。また、公平性や公正性を高め透明性を確保するために、筆記、面接、作文等の各試験問題や採点基準の明確化をはじめ合否判定基準、過程の透明化などの確立が必要である。そうしたことを総合的に担保しうる新しい採用試験のあり方を考える委員会を外部有識者の登用を行い設置し、採用事務が公正に機能しているかをチェックしていく必要があると考える。さらに、今回の事案が特別職により引き起こされたことを重く受け止め、他の法規制がある市長を除き、副市長並びに教育長を対象とする倫理規定を早期に検討し、制定すべきである。

 以上、調査委員会のまとめとする。

平成21年6月8日

平成20年度職員採用試験に係る調査委員会

委員長 今井 興治

ご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?
このページの情報は見つけやすかったですか?

お問い合わせ

八幡市役所総務部人事課

電話: 075-983-1111(代表) ファックス: 075-982-7988

お問い合わせフォーム


ページの先頭へ戻る