エジソン記念碑

石清水八幡宮の本社の西側には広場や駐車場があり、この一画に「エジソン記念碑」があります。アメリカの偉大な発明家で実業家として知られるトーマス・アルバ・エジソン(1847~1931)は、蓄音機、初期の映写機、白熱電球など、現代の生活に大きな影響を与えた多くの発明品を開発・改良しました。エジソンが成し遂げた白熱電球の実用化には、八幡の地が大きく関係しており、昭和9年(1934)にエジソンとその業績を記念して、男山の石清水八幡宮境内の隣に記念碑が建てられました。昭和33年(1958)にエジソン彰徳会により、現在の場所に移設され、昭和59年(1984)にデザインを一新し再建されました。
明治11年(1878)、エジソンは白熱電球の実用化に取り組んでいましたが、点灯時間はまだ短く、長時間輝き続けるフィラメントを探し出すことが必要でした。エジソンは金属から綿糸、さらにはあごひげまで、何千もの素材を試し、竹が最適であると発見しました。これを受けて助手たちは、京都を含め世界中を調査して竹の標本を集め、そのなかから1000時間以上燃焼する耐久性に優れたフィラメントが生まれ、白熱電球の実用化に至りました。そのときエジソンがフィラメントとして使用したのは、石清水八幡宮近くの真竹だったといわれています。八幡の竹は江戸時代には刀剣の留め具である「目釘(めくぎ)竹」の名品として徳川将軍家に献上されており、強くて質が高いことで有名でした。
石清水八幡宮では、男山にゆかりの深い発明王エジソンの遺徳を偲び、毎年2月11日にエジソン生誕祭、命日の10月18日前後にエジソン碑前祭が斎行されており、碑の前で両国の国旗が掲揚されます。また石清水八幡宮ではエジソンの絵が描かれた絵馬を授与しており、勉強熱心なエジソンにあやかりたいとの願掛けにも使われています。