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    国史跡石清水八幡宮境内について

    • [公開日:]
    • ID:1228

    平成24年1月24日付で官報告示がなされ、石清水八幡宮境内が国の史跡として指定されました。

    八幡市では、昭和32年(1957年)に「松花堂およびその跡」が国史跡に指定されて以来、54年ぶり2件目です。

    男山と三川合流部

    男山と三川合流部

    石清水八幡宮本殿外観

    石清水八幡宮本殿外観

    写真提供:石清水八幡宮

    史跡指定の概要

    名称

    石清水八幡宮境内(いわしみずはちまんぐうけいだい)

    種別

    史跡

    所在地

    京都府八幡市八幡高坊28番、30番1
    平ノ山84番、84番1、84番3、84番4、84番5、84番6、84番7、85番1、85番6、85番10
    大芝33番

    指定面積

    245,499.85平方メートル

    種類

    社寺の跡または旧境内

    現状

    社寺・古墳

    概要

    石清水八幡宮境内は、八幡神を祭神として平安時代に創建された、我が国を代表する神社境内であり、淀川左岸の標高約120メートルの男山丘陵に立地する。

    その創始は、貞観元年(859)、僧行教が宇佐八幡宮で受けた神託に従い、山城国男山山頂に八幡大菩薩を勧請したものとされる。

    天慶2年(939)には伊勢神宮に次いで奉幣される地位を得、天下第二の宗廟と称された。天皇・上皇の一代一度の参詣も慣行となり、藤原氏の参詣も相次ぐなど、朝廷・貴族の厚い崇敬を受けた。

    また、武家の棟梁として台頭してきた源氏に厚く信仰され、鎌倉・鶴岡八幡宮を代表として八幡神は各地に勧請されその信仰が広まった。

    創始当初から廃仏毀釈まで神仏習合の宮寺の形態をとり、境内には寺院施設、社僧の坊が多数設けられていた。

    八幡市教育委員会による発掘調査によって、護国寺跡や坊舎跡などの遺構が良好に残っていることが確認されている。

    古代以来の神社境内の趣きを今に伝えるとともに、神仏習合の宮寺として坊舎跡などの遺構も良好に残り、我が国の宗教史を理解する上で重要である。

    資料

    八幡市教育委員会『石清水八幡宮境内調査報告書』(八幡市埋蔵文化財発掘調査報告第56集)、2011年
    八幡市教育委員会『石清水八幡宮の境内』(平成22年シンポジウム資料として刊行)、2010年

    • 石清水八幡宮境内を図・写真入りでわかりやすくまとめた資料。
    22年度シンポジウム資料

    史跡指定の経緯

    平成19年度から地形測量や分布調査などの国庫補助事業による考古学的調査を実施。
    平成21年度 石清水八幡宮境内遺跡調査専門委員会を組織。
    平成22年度 発掘調査を実施。大塔跡、護国寺跡、瀧本坊跡でそれぞれ良好に遺跡が残存していることを確認。

    平成23年度 これまでの調査成果をまとめた、『石清水八幡宮境内調査報告書』を刊行。
    平成23年11月18日 国の文化審議会において史跡に指定するよう答申が出される。
    平成24年1月24日 官報号外第15号文部科学省告示第四号にて、正式に国の史跡に指定される。

    石清水八幡宮境内遺跡調査専門委員会

    任期

    平成21年8月27日から2年間

    委員長

    永井規男(関西大学名誉教授)

    副委員長

    井上満郎(京都産業大学名誉教授)

    委員

    上原眞人(京都大学大学院教授)
    鍛代敏雄(國學院大學栃木短期大學教授・石清水八幡宮研究所研究員)
    坂井秀弥(奈良大学教授)
    杉原和雄(大阪国際大学教授)
    田中君於(石清水八幡宮研究所 主任研究員)
    田中恆清(石清水八幡宮宮司)

    (五十音順)

    シンポジウム

    八幡市教育委員会では、石清水八幡宮境内の調査成果をいちはやく市民にお知らせするため、平成19~24年度に5回シンポジウムを開催しました。

    第1回 2009年11月23日(日曜日)「三大八幡宮ーその町と歴史ー」

    「八幡信仰の歴史と文化ー京都からみた八幡宮ー」 井上満郎氏
    報告「宇佐八幡宮と宇佐市」 小倉正五氏(宇佐市観光協会専務理事)
    「石清水八幡宮と八幡市」 大洞真白(八幡市教育委員会)
    「鶴岡八幡宮と八幡市」 小林康幸氏(鎌倉市)

    司会:小森俊寛氏(財団法人京都市埋蔵文化財研究所)

    第2回 2010年11月21日(日曜日)「神仏習合ー日本文化の源流と八幡信仰ー」

    「八幡信仰と神仏習合の史脈」 上田正昭氏 (京都大学名誉教授・アジア史学会会長)
    「八幡神とは何者か?」 山折哲雄氏 (宗教学者)

    司会 井上満郎氏(石清水八幡宮境内遺跡調査専門委員会副委員長・京都産業大学教授)
    パネラー、講演者に加え田中恆清氏(石清水八幡宮宮司)

    第3回 2011年12月10日(土曜日)「速報!八幡のはちまんさん・歴史マンダラー遺跡調査からよみがえる石清水八幡宮の歴史」

    報告「遺跡にみる八幡宮寺の信仰ー発掘調査の成果からー」 大洞真白(八幡市教育委員会)
    「石清水八幡宮寺の『山上伽藍』ー分布調査の成果からー」 小森俊寛(八幡市教育委員会)
    「中世石清水八幡宮寺の組織と祭祀」鍛代 敏雄氏(國學院大學栃木短期大学日本史学科教授)

    司会:関河礼子(八幡市教育委員会)

    第4回 2012年3月17日(土曜日)「日本文化と史跡・石清水八幡宮」

    「国境の山寺、石清水八幡宮寺」 上原眞人氏(京都大学大学院文学研究科教授)
    「地域の文化財保護と史跡」 坂井秀弥氏(奈良大学文学部文化財学科教授)

    司会:増渕 徹氏(京都橘大学文学部歴史学科教授)

    第5回 2013年2月23日(土曜日)「八幡宮本殿の歴史と建築」

    基調講演「宇佐神宮と石清水八幡宮の類似と相違」土田充義(鹿児島大学名誉教授)
    「石清水八幡宮の祭祀と修造」田中君於(石清水八幡宮研究所 主任研究員)
    「石清水八幡宮本社社殿の修理について」島田 豊(京都府教育庁指導部文化財保護課建造物担当主査)
    「石清水八幡宮彫刻彩色の謎」仲 政明(京都嵯峨芸術大学芸術学部准教授)
    特別講演「武家の棟梁と石清水八幡宮の造営」永井規男(関西大学名誉教授)

    司会 鍛代敏雄(國學院大學栃木短期大学教授 日本文化学科長)
    パネラー、講演者に加え川嶋一雄氏(NPO法人京都文化財建造物研究所理事長)

    当日配布資料集は第3~5回に残部が若干ございます。詳しくは問い合わせてください。

    お問い合わせ

    八幡市役所こども未来部文化財課

    電話: 075-972-2580 ファックス: 075-972-2588

    電話番号のかけ間違いにご注意ください!

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