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あしあと

    八角堂の保存修理工事の状況(平成29年12月末時点)

    • [公開日:]
    • ID:4677

    八幡市では、平成26年度より史跡石清水八幡宮境内にある八角堂(八幡大芝33番地)の保存修理工事を実施しています。

    平成29年12月末時点での保存修理工事の状況について紹介します。

    屋根工事【瓦葺上げ】(平成29年11月~)

    土居葺き(どいぶき)を施した屋根の上に、さらに桟打ち(さんうち)を施しましたので、
    これから瓦を葺き上げていきます。

    【左:新しい瓦】

    【右:再利用する古い瓦】

    まずは、一番枚数の多い平瓦(ひらがわら)から葺き上げていきます。

    【左:新しい瓦を葺き上げ準備中の東面】

    【右:古い瓦を葺き上げ準備中の北面】

    平瓦を数枚ずつ束にしたものを、屋根の上に上げていきます。

    【平瓦を葺き上げ途中の南西面】

    平瓦の先頭、手前に描かれた唐草模様 画像

    平瓦の先頭には、手前に唐草(からくさ)という模様が描かれたものを葺きます。

    平瓦のうち、

    • 唐草が描かれた瓦を、「本唐草(ほんからくさ)」
    • 本唐草の後ろに重ねて葺く、模様のない瓦を、「本平(ほんびら)」

    と言います。

    平瓦の間に光って見えるのは銅板で、
    雨が降った際、瓦の下に水が溜まらないようにするためのものです。
    元々はまっすぐの板の状態ですが、曲げて角度を調整して瓦の下に仕込むことで、
    降ってきた雨水が屋根の軒先の方へと流れていくのです。

    【平瓦を葺き終わった東面】

    平瓦が葺き終わった屋根は、
    斜めから見ると、瓦でできた線が斜めに走って綺麗です。
    瓦が正しい位置に葺かれていないと、この線が歪んで見えてしまいます。
    この斜めに走る線は、職人が正しく瓦を葺いた証なのです。

    上の写真は、平瓦を葺き終わり、
    軒先に「隅巴(すみどもえ)」という丸瓦(まるがわら)も葺かれている状態です。

    【丸瓦を葺く南東面】

    平瓦が葺き終わったら、次は丸瓦(まるがわら)です。

    丸瓦にも種類があり、

    • 先頭に葺く、三つ巴が描かれた「隅巴(すみどもえ)」
    • 隅巴の後ろに続く、模様のない「素丸(すまる)」

    とがあります。

    丸瓦を葺く際には、

    硬い泥のようなものが盛られた瓦屋根 画像

    硬い泥のようなものを、このように盛ってから葺いていきます。

    南蛮漆喰 画像

    これは、南蛮漆喰(なんばんじっくい)というもので、
    砂利に、消石灰、布海苔(ふのり)という植物、スサ(ワラや麻などを細かくした繊維状素材)などを混ぜて作られたものです。

    普通の土だと、雨が当たると解けて流れてしまいますが、
    古民家の壁にも塗られている漆喰であれば、
    雨で解けて流れてしまうことはありません。

    乾くと硬化して接着剤となる上、通気性も兼ね備えていて、湿気等の水分も逃がしてくれます。

    【南蛮漆喰を施工する様子】

    【平瓦、丸瓦が葺き終わった南西面】

    平瓦、丸瓦が葺き終わりました。

    次は、屋根の隅の部分、隅棟(すみむね)の瓦の葺上げに移ります。

    お問い合わせ

    八幡市役所こども未来部文化財課

    電話: 075-972-2580 ファックス: 075-972-2588

    電話番号のかけ間違いにご注意ください!

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